「いきなり団子いきなり団子って当たり前のように言ってるけど、結局なんなんだよ?」
井上瑠夏さんが7/24に就任した「熊本いきなり団子大使」。そのおかげで大変注目を浴びている「いきなり団子」。
食べてみたらわかる!というのはどんなお菓子でもそうなんですが、そうはいってもお取り寄せするのも大変ですし、まして熊本まで来て食べて下さい!といっても名古屋の方や東京の方に着ていただくのも難しい。
やっぱりブログを書いている以上は言葉で説明できることはしっかり説明しておくべきですよね!
ということで、長寿庵キャンパスフェスティバル編集長である私が、現時点で知りうるいきなり団子についてのあれこれを説明したいと思います!
そもそもいきなり団子ってなんでいきなりっていうの?
そもそもなんでいきなり団子って「いきなり」って付いてるんでしょうか?
熊本県民には当たり前のように受け入れている言葉ですが、他県の方からするとかなりぎょっとする言い回しですよね?
僕ら熊本県民が仙台の銘菓「ずんだ餅」を捕まえて「ずんだってなんなんだよ……」遠ものと同様です。ずんだってなんなんだよ……
いきなり団子の「いきなり」というのはどうやら熊本弁で「いきなりな人(雑な人、突飛な人)」という言い回しがあり、そこから転じて「すぐつくれる、ぱぱっとつくれる」というような意味でつけられたという説があります。
また、「いきなりお客さんが来てもすぐに出せるおもてなしのお菓子」という説もありますが、こちらはいきなり団子を商品として初めて世に問うた「児玉商店」さんのセールストークだった説が濃厚です。だって児玉さんがブログで書いてたから。
僕が一番信憑性が高いと思ってる説が、小麦の生地を蒸したものを「生成り(きなり)」と言っていたものが訛って「いきなり」になった、という説です。
なんというかあまり面白みのない説なので広く支持を得ているわけではないですが、確かこれは文献が会ったと思います。すいません、今すぐには出せないですが……
今、児玉商店さんのblog見にいったら文献保管してるって書いてあったんで、機会あったら見せてもらおう!
いきなり団子の定義
実はいきなり団子というのは誰が作ってもいい商品で、仕様も様々だったりします。
作っている地域も熊本を始め、福岡あたりまでは普通に業者さんがいます。
一応定義としては「生の切った芋を小麦の生地で包んで蒸し上げたもの」というものです。
これから外れたものはいきなり団子ではないということですね。
うちの焼きなり団子は「生の切った芋をクロワッサン生地に包んで焼き上げたもの」なので、いきなり団子の定義には当てはまりません。
一般的ないきなり団子は生の芋の上に粒あんを載せ、小麦の生地で包んで蒸し上げたものになります。
ただ、細かい仕様は各社さんいろいろ研究されているので、微妙に違うんですね。
長寿庵のいきなり団子の場合はあんこはこし餡、生地は白黒紫それぞれ違うし、紫いきなり団子に至っては白あんがベースといったものです。
生地の色や風味もそれぞれ工夫がしてあるので、いきなり団子ファンにも「推し」の店があるはずです。
お気に入りのいきなり団子を探してみてくださいね。
どこで買えるのか
芋屋長兵衛さんや肥後屋さん、当社、長寿庵は銀座熊本館といったアンテナショップでも購入できます。
が、遠方にお住まいの方が手にするのであれば、やはり通販が一番手っ取り早いということになります。
もし近くに起こしの際にはやっぱり蒸し器で蒸したてのいきなり団子を食べていただきたいと言うのが私たちいきなり団子関係者の思いです。
ご自宅で電子レンジでも十分美味しいのですが、商品そのものの味だけが「いきなり団子」じゃないんですよね。
やっぱり熊本の空気を感じて、熊本弁の接客を体験して頂いた上で召し上がるいきなり団子の味は「特別な体験」だと思うからです。
私たち長寿庵は「オンライン・オフライン」を超えたお客様の「購買体験」というものをいま一番重視しております。
オフラインの店舗でしか体験できない購買体験、そしてオンラインで共有していただける私たちの考え方。そういうサイクルをお客様と作り上げていきたいと考えています。
だから、お近くにいらっしゃった際は、店舗に一度足を運んでみて下さい。
熊本いきなり団子という地域商標
実は今回の「熊本いきなり団子大使」のお話は、この「熊本いきなり団子」という地域団体商標を取ったことによって実現したと言っても過言ではありません。
いきなり団子というものは誰が作ってもいいもの。
だから福岡の業者さんもいきなり団子を作られていますし、埼玉のいも恋さんもいきなり団子に近い商品です。
もちろんお菓子の世界はオリジナルを「参考」にして同じものを作り上げる、そしてオリジナルを超えていくということは普通のこととして受け入れられていますので、それ自体は問題ではありません。
ただ、いきなり団子というものは大多数が熊本で作られており、業者も一番多い地域になります。
だからこそ、お客様を混乱させないためにも「熊本にいきなり団子あり」という主張をしていく必要がありました。
そのため、これまでバラバラだったいきなり団子業者が菓子工業組合の下に一同に会し、「熊本いきなり団子」の地域団体商標を獲得すべく活動を始めたのです。
そして2015年の出願から2年、昨年の6月に晴れて「熊本いきなり団子」の地域団体商標を取得することが出来たのです。
「熊本いきなり団子」の取得が出来たことにより、これから熊本のいきなり団子業者は一致団結してお客様により良いいきなり団子のご提案ができるようになると思います。
先日の飲み会の席でも「いきなり団子フェスやりましょうよ!」という話も出たくらいなんですよね。
いきなり団子はもっとメジャーな存在になる。
そう僕は確信しています。
これからもいきなり団子の情報を発信し、お客様の人生の1ページに残るような体験を提供していきます。
今後のいきなり団子にご期待下さい!